第7回:フォルダ・タグ・リンクをどう使い分けるか

Obsidianのフォルダ、タグ、リンクの違いを、置き場所、状態の目印、ノート同士の関係という三つの役割から初心者向けに説明します。

前回は、はじめてのノートAIと自分の考えをWikilink形式でつなぎました。

ノートが増え始めると、次の疑問が出てきます。

「ノートはフォルダに分けるべきだろうか」

「タグは何のために付けるのだろうか」

「リンクがあるなら、フォルダやタグはいらないのだろうか」

フォルダ、タグ、リンクは、どれか一つを選ぶものではありません。それぞれ役割が違います。

今回は、三つの違いを実際のノートで確かめます。

今回できるようになること

この記事を終えると、次のことができるようになります。

  1. フォルダを一つ作り、ノートを移動する
  2. ノートにタグを一つ付ける
  3. フォルダ、タグ、リンクの役割を区別する
  4. 整理方法を増やしすぎずに使い始める

複雑なフォルダ構成やタグの階層は作りません。今ある二つのノートを使い、最小限の整理だけを試します。

まだ整理しなくても困らない

現在、Vaultには次の二つのノートがあります。

はじめてのノート.md
AIと自分の考え.md

この数なら、フォルダやタグがなくても困りません。左側のファイル一覧を見れば、どちらのノートもすぐに見つけられます。

整理は、ノートを書く前に完成させるものではありません。ノートが増え、実際に不便を感じたときに少しずつ加えていけば十分です。

今回は三つの違いを学ぶために操作しますが、この形をそのまま自分のVaultへ採用する必要はありません。

フォルダはノートの置き場所

フォルダは、ノートをまとめて置く場所です。

パソコンで文書や写真をフォルダに入れるのと同じように、Obsidianでもノートをフォルダへ入れられます。

今回は、二つのノートをまとめるメモフォルダを一つ作ります。

メモフォルダを作る

左側のファイル一覧を表示する機能は、ファイルエクスプローラー(File explorer)と呼ばれます。

ファイルエクスプローラーの上部にあるNew folderを選びます。

名前を次のように入力し、Enterキーを押します。

メモ

作成したメモフォルダへ、はじめてのノートAIと自分の考えを一つずつドラッグして移動します。

Obsidian/
├─ .obsidian/
└─ メモ/
   ├─ はじめてのノート.md
   └─ AIと自分の考え.md

これで、二つのノートの置き場所がメモフォルダになりました。

前回作ったリンクも開いて、はじめてのノートからAIと自分の考えへ移動できることを確認してください。

フォルダへ移動したからといって、ノートの内容が変わるわけではありません。フォルダが表しているのは、ファイルをどこに置くかです。

フォルダを細かく分けすぎない

フォルダを作れるようになると、最初から次のような構成を考えたくなるかもしれません。

仕事/
  会議/
    2026年/
      企画/
学習/
  AI/
    記事/
趣味/

しかし、細かく分けるほど、新しいノートを書くたびに「どこへ入れるか」を判断しなければなりません。

AIと自分の考えは、学習でしょうか。仕事でしょうか。それともAIという専用フォルダが必要でしょうか。

一つのノートが複数のテーマに関係すると、正しい置き場所を一つに決めるのが難しくなります。

最初は、必要になった大きなまとまりだけをフォルダにします。二つのノートしかないなら、Vaultの直下に置いたままでも問題ありません。

タグはノートに付ける目印

タグは、ノートに付ける短い目印です。

Obsidianでは、#の後ろに空白を入れず、言葉を続けるとタグになります。

#考え中

AIと自分の考えを開き、末尾に次の一行を追加してみましょう。

#考え中

これで、このノートに「まだ考えている途中」という目印が付きました。

タグには、空白を含めることはできません。日本語は空白を入れずに続けて書きます。

#あとで読む
#要確認
#読書メモ

英数字の複数の単語を使う場合は、ハイフンやアンダースコアでつなぎます。

#to-read
#book_notes

最初は、短く意味が分かる名前を使うとよいでしょう。

タグは複数のノートに同じ目印を付けられる

フォルダでは、一つのノートを一つの置き場所へ入れるのが基本です。

タグは、異なる場所にある複数のノートへ同じ目印を付けるときに役立ちます。

たとえば、仕事のノートにも読書のノートにも、まだ確認が必要なものがあるとします。その両方に次のタグを付けられます。

#要確認

ノートの内容が違っていても、「確認が必要」という共通の状態を表せます。

タグはテーマにも使えますが、初心者のうちは、次のような状態や用途の目印から始めると役割を理解しやすくなります。

#考え中
#要確認
#あとで読む

タグを使った探し方は、次回の検索とあわせて説明します。

タグを増やしすぎない

一つのノートへ多くのタグを付けても、それだけで整理しやすくなるわけではありません。

#AI #学習 #仕事 #知的生産 #重要 #考え中 #あとで読む

このようにタグが増えると、どれを付けるべきか迷い、似たタグが重複しやすくなります。

#読書
#読書メモ
#本
#book

最初は、必要性を説明できるタグを一つか二つ使えば十分です。

「このタグが付いたノートを、あとでまとめて見たいだろうか」と考えると、付けるかどうかを判断しやすくなります。

リンクはノート同士の関係

リンクは、あるノートから別のノートへつながる道です。

前回、はじめてのノートに次のリンクを作りました。

[[AIと自分の考え]]

このリンクは、二つのノートが内容の面で関係していることを表します。

フォルダへ移動しても、タグを付けても、この関係は変わりません。

  • メモフォルダ:二つのファイルを置いている場所
  • #考え中AIと自分の考えに付けた状態の目印
  • [[AIと自分の考え]]はじめてのノートから別のノートへのつながり

同じノートに対して、三つは別々の役割を果たしています。

三つの違いを表で確認する

整理方法表すもの今回の例
フォルダノートの大まかな置き場所メモフォルダ
タグ複数のノートに付けられる状態や用途の目印#考え中
リンクノート同士の意味のある関係[[AIと自分の考え]]

フォルダは、ファイル一覧を見やすくします。

タグは、同じ状態や用途を持つノートを見つける手がかりになります。

リンクは、あるノートを読んでいるときに、関係する別のノートへ移動できるようにします。

どれか一つが、ほかの二つより優れているわけではありません。目的が違うため、必要なところで組み合わせます。

迷ったときの考え方

フォルダ、タグ、リンクのどれを使うか迷ったら、次のように考えてみてください。

ファイル一覧を大まかに分けたい

フォルダを使います。

メモ/
添付ファイル/

異なるノートへ共通の目印を付けたい

タグを使います。

#要確認

読んでいるノートから、関係する別のノートへ移動したい

リンクを使います。

[[AIと自分の考え]]

一つのノートに、フォルダ、タグ、リンクをすべて使わなければならないわけではありません。必要なものだけを使います。

最初の整理はこれだけでよい

初心者が最初から完成された整理方法を作る必要はありません。

現時点では、次の状態で十分です。

Obsidian/
└─ メモ/
   ├─ はじめてのノート.md
   └─ AIと自分の考え.md

AIと自分の考えには、次のタグがあります。

#考え中

はじめてのノートからは、次のリンクで移動できます。

[[AIと自分の考え]]

これ以上のフォルダやタグは、必要になるまで増やさなくてかまいません。

今回の小さな課題

現在の二つのノートを見て、次の三つを確認してください。

  1. 二つのノートがどのフォルダに置かれているか
  2. AIと自分の考え#考え中が付いているか
  3. はじめてのノートからリンクで移動できるか

そのうえで、自分が今後使いそうなタグを一つだけ考えてみましょう。

#要確認
#あとで読む
#試したい

今すぐノートへ付ける必要はありません。どのようなノートを、あとでまとめて見たいかを考えるだけで十分です。

整理の目的は、書くことを止めないこと

今回は、フォルダ、タグ、リンクの違いを確認しました。

  • フォルダは置き場所
  • タグは状態や用途の目印
  • リンクはノート同士の関係

整理は、見た目を完璧に整えるためではありません。あとで必要なノートへ戻りやすくし、新しいメモを書き続けやすくするために行います。

どこへ入れるか、どのタグを付けるかで迷って書けなくなるなら、整理方法を増やしすぎています。まず書き、必要になったら少し整える。その順序を守ると、Obsidianを続けやすくなります。

次回は、検索、バックリンク、未リンクメンションを使い、書いたノートをあとから見つけ直す方法を扱います。

参考リンク