第9回:デイリーノートで今日の記録を残す

Obsidianのコアプラグインであるデイリーノートを有効にし、日付ごとのノートへ、その日の気づきや作業を短く記録する方法を説明します。

前回は、検索、バックリンク、未リンクメンションを使い、以前書いたノートへ戻る方法を学びました。

今回は、毎日の記録を始めます。

その日に気づいたこと、進めた作業、あとで調べたいことを残したいと思っても、毎回ノート名を考えるのは意外に面倒です。

そこで役立つのが、Obsidianのデイリーノートです。

デイリーノートを使うと、今日の日付を名前にしたノートをすぐに開けます。まだ今日のノートがなければ新しく作られ、すでにあれば同じノートが開きます。

今回できるようになること

この記事を終えると、次のことができるようになります。

  1. コアプラグインが何かを説明できる
  2. Daily notesを有効にする
  3. 今日の日付を名前にしたノートを開く
  4. その日の気づき、作業、次の行動を短く残す
  5. 通常のノートとデイリーノートを使い分ける

今回は、日付の表示形式、保存先、テンプレートは変更しません。まずは初期設定のまま、一日分の記録を作ります。

デイリーノートとは何か

デイリーノートは、日付ごとに作るノートです。

初期設定では、次のように西暦、月、日の順で名前が付きます。

2026-06-07

実際には、Markdownファイルとして保存されます。

2026-06-07.md

日付は、デイリーノートを開いた日のものになります。たとえば、2026年6月8日に初めて開けば、次のファイルが作られます。

2026-06-08.md

デイリーノートは、すべての記録を一つの長いファイルへ書き足す機能ではありません。一日ごとに別のMarkdownファイルを作る機能です。

2026-06-07.md
2026-06-08.md
2026-06-09.md

このため、「あの日に何を考えていたか」「いつ作業したか」を日付から振り返れます。

コアプラグインとは何か

デイリーノートは、Obsidianのコアプラグインの一つです。

プラグインとは、Obsidianへ機能を追加する仕組みです。

コアプラグインは、Obsidianの開発チームが公式に作り、Obsidian本体に含めている機能です。別のWebサイトからダウンロードする必要はありません。

Obsidianには、検索、バックリンク、グラフビュー、デイリーノートなど、複数のコアプラグインがあります。

コアプラグインの中には、最初から有効なものと、必要に応じて自分で有効にするものがあります。

今回は、Daily notesを有効にします。

Daily notesを有効にする

Obsidianを開き、左下にある歯車のSettingsを選びます。

設定画面の左側から、Core pluginsを選びます。

コアプラグインの一覧で、Daily notesを探してください。

見つけたら、右側の切り替えをオンにします。

すでにオンになっている場合は、そのままでかまいません。

Settings
└─ Core plugins
   └─ Daily notes  オン

これで、デイリーノートを使えるようになりました。

今回は、Daily notes以外のコアプラグインを変更する必要はありません。

設定画面を閉じて、通常のノート画面へ戻ります。

今日のデイリーノートを開く

Daily notesを有効にすると、画面左端のリボンに、カレンダーの形をしたOpen today's daily noteのアイコンが表示されます。

リボンは、Obsidianの画面左端にアイコンが縦に並んでいる部分です。

カレンダーのアイコンを選んでください。

今日の日付を名前にしたノートが作成され、そのノートが開きます。

この記事の作成日であれば、次の名前です。

2026-06-07

読者が操作する日によって、表示される日付は変わります。

コマンドパレットから開くこともできます。

  1. WindowsとLinuxはCtrl+P、macOSはCmd+Pを押す
  2. Open today's daily noteを検索する
  3. コマンドを選んでEnterキーを押す

最初は、リボンのカレンダーアイコンから開く方法だけ覚えれば十分です。

同じ日にもう一度開くとどうなるか

いったん別のノートへ移動してから、もう一度Open today's daily noteを選んでみてください。

新しいファイルは増えません。

先ほど作った、今日の日付のノートがもう一度開きます。

最初に開く
今日のノートがない → 新しく作る

同じ日にもう一度開く
今日のノートがある → そのノートを開く

そのため、同じ日に何度か思いついたことがあっても、今日の記録へすぐ戻れます。

翌日にOpen today's daily noteを選ぶと、翌日の日付を名前にした別のノートが作られます。

今日の記録を書いてみる

作成されたデイリーノートは、最初は空です。

今回は、次の三つを短く書いてみます。

## 今日の気づき

- デイリーノートは日付ごとに作られる
- 短い記録でも残しておくと、あとで検索できる

## 今日やったこと

- Obsidianの第9回を読んだ
- Daily notesを有効にした

## 次にやること

- [ ] 今日気になったことを一つ書く

長い日記を書く必要はありません。

一行だけでもかまいません。

検索して過去のノートへ戻ると、以前の考えを思い出しやすかった。

何も思いつかない日は、作業記録だけでも残せます。

- 資料を読んだ
- 会議に参加した
- 旅行先について調べた

デイリーノートでは、完成した文章を書くことよりも、その日に起きたことを忘れないうちに置いておくことが大切です。

通常のノートとは何が違うのか

第5回では、自分で名前を付けてはじめてのノートを作りました。

通常のノートとデイリーノートは、どちらも同じMarkdownファイルです。違うのは、作り方と主な役割です。

種類名前主な役割
通常のノート内容に合わせて自分で決める一つのテーマをまとめる
デイリーノートその日の日付その日に起きたことを時系列で残す

たとえば、AIと自分の考えは、一つのテーマについて考えを育てる通常のノートです。

一方、デイリーノートには、その日に生まれた小さな気づきを書けます。

AIの回答をそのまま保存するだけでなく、自分がどう判断したかも残したい。

この気づきをあとで詳しく考えたくなったら、通常のノートへリンクできます。

AIの回答をそのまま保存するだけでなく、自分がどう判断したかも残したい。

関連:[[AIと自分の考え]]

デイリーノートは、その日に生まれた断片を受け止める場所です。通常のノートは、特定のテーマを時間をかけて育てる場所です。

最初から厳密に使い分ける必要はありません。書いた内容をあとで育てたくなったときに、通常のノートへつなげれば十分です。

デイリーノートへ何を書けばよいか

デイリーノートの使い方に決まりはありません。日記のように一日のことを書く人もいれば、気持ちを整理するためのジャーナリングに使う人もいます。読書中の気づき、会議中に浮かんだ疑問、あとで調べたい言葉を、一時的に受け止める場所として使ってもよいでしょう。

初心者は、次のようなものから一つ選ぶと始めやすくなります。

  • 今日気になった言葉
  • 読んだ記事や本の感想
  • 学んだこと
  • 仕事で進めたこと
  • うまくいかなかったこと
  • あとで調べたいこと
  • 次にやること

毎日すべての項目を書く必要はありません。

「今日はこれを覚えておきたい」と思ったことを、一つ残すだけでも役立ちます。

大切なのは、書く前に毎回ノート名、タグ、保存場所を決めようとして手が止まらないことです。まず今日のノートへ短く置き、あとで見返したときに、育てたい内容だけを通常のノートへ移したり、リンクしたりすれば十分です。

毎日書かなければならないのか

デイリーノートという名前ですが、毎日欠かさず書く必要はありません。

書かなかった日があっても、空のノートをあとから埋める必要はありません。

記録したいことがある日に開き、短く書くところから始めてください。

日数を途切れさせないことより、必要なときに記録へ戻れることの方が大切です。

保存先や書式はあとから変えられる

初期設定では、デイリーノートはVaultの直下に作られ、名前はYYYY-MM-DD形式になります。

設定を変更すると、専用フォルダへ保存したり、日付の表示形式を変えたり、毎回同じ見出しをテンプレートから挿入したりできます。

今回は初期設定のまま使い、日付ごとのノートがどのように作られるかを確認できれば十分です。

今回の小さな課題

今日のデイリーノートへ、次の三つのうち一つを書いてください。

  1. 今日気づいたこと
  2. 今日進めたこと
  3. 次にやること

たとえば、一行だけでもかまいません。

- デイリーノートは、同じ日に開くと同じファイルへ戻る。

書き終えたら別のノートへ移動し、もう一度カレンダーアイコンから今日のデイリーノートを開いてみてください。

先ほど書いた内容へすぐ戻れれば、今回の操作は完了です。

日付を入口に、日々の断片を残す

今回は、コアプラグインのDaily notesを有効にし、今日の日付を名前にしたノートを作りました。

  • コアプラグインは、Obsidian本体に含まれる公式機能
  • デイリーノートは、日付ごとに作られるMarkdownファイル
  • 今日のノートがなければ作られ、あれば同じノートが開く
  • 長い日記ではなく、短い気づきや作業記録でもよい
  • 育てたい内容は、通常のノートへリンクできる

デイリーノートは、ノート名を考える前に、まず書き始められる場所です。

次回は、一時的なメモ、育てるノート、知識、アウトプットの違いを整理し、書いた断片をどのように知識へ育てるかを考えます。

参考リンク